紫 宸 殿 京 都 御 所
私は再度、夢・幻を見てしまいました。今度は、私の顔をした大阪府知事が、府民に対して、記者会見を行っています。
大阪府民の皆様、コロナウィルス変異株の威力は、大きいようです。毎日1000人を超える感染者を出しています。予想を上回った数ですが、府民の皆様は、一喜一憂しないでください。
コロナ禍は、未曾有の有事の出来事であり、予想通りにならず、結果が伴わない政策を採択するかもしれません。
しかし、圧力団体等、何かに忖度した政策ではなく、政策の方針が、府民の生命を守ることを第一としたものであれば、方向は間違っていませんので、一歩一歩、修正して、前へ進めば良いのです。ご安心ください。
府民の皆様にしていただくことは、今まで通り、ただ2つだけです。
・手洗いとうがいを外出ごとに丁寧に行う。
・外出はマスクをして、三蜜をさけて、ソーシャルディスタンスを保つこと。
この2点を今まで以上に厳格に行っていただくことを、もう一度お願いたします。
緊急事態宣言は、大阪では、絶対に発出いたしません。
「緊急事態宣言」を出さない一つの理由は、過去の2回の「緊急事態宣言発出の経験」から学んだからです。決め手に欠く無策の緊急事態宣言では、1回目より、2回目のほうが、効果が効かなかった事から、3回目を出しても、「より効果が期待できない」からです。
コロナ禍は、インフルエンザが毎年人々を襲うように、これからも私達の前に現れ、私達はそのたびに闘わなければなりません。
フランスでは、何回もロックダウンされましたが、効果は確認できていません。
そんな相手に、緊急事態宣言で対応し続けても、緊急事態宣言はマイナスにしか作用しません。
どれだけ偉い医学博士が、「国民にさらに自粛するべきだ」と言っても、それは、医療関係者を忖度した意見にしか見えず、国民は、聞き従う気力がないだけでなく、反感すら持つ人も出るだけでしょう。
今はどれだけ「茨の道」に見えても、「経済優先の道」を選ぶ時です。
毎度発言していますように、「今、大阪の経済を止めれば、倒産・自殺者の数は、コロナ禍で亡くなる人数より、遙かに多くなってしまう」からです。
特に、「緊急事態宣言」がでなくても、ただでさえ、人々は外出を自粛します。売り上げが減少するわけです。
政府・自治体もサポートはいたしますが、基本的には、自助力により、創意工夫を各飲食店がする必要があります。
緊急事態宣言を出してしまえば、各飲食店が、努力する時間も奪い、立ち直る機会さえ奪うことになるだけです。
病床も占有率が80パーセントを越えましたが、コロナ禍が始まって、1年以上経つのに、分母になる病床を増やすことが出来なかったことが残念でなりません。
政府、日本医師会にお願いをし、プレハブ病棟と退職した医療従事者の復帰とボランティア募集をお願いしてきましたが、未だに進展があまりありません。
プレハブの病棟と機械の設置は、財務省を動かし、政府の補助予算を使えば、速やかに実現できることです。
スタッフの不足も、日本医師会と病院連合を政府がサポートし、名誉と十分な金銭的代価を用意すれば、人員は大分楽になるはずです。
また、現在は「日本人の命に係わる有事」なのですから、人員がそろうまでは、自衛隊の隊員を派遣し、コロナ禍という「有事」に対処するべきです。
ある程度、人員が確保できても、「コロナ禍有事」が落ち着くまでは、国の安全保障で必要な人員を除いて、自衛隊隊員は、「遊軍」として、待機さるべきです。
そして、大阪のようなコロナ禍の重症患者が増えた地域に派遣していくべきです。
私は、知事として、現在、コロナ禍と最前線で闘ってくださっている「医療従事者」の皆様に「尊敬の念」を表しても表し切れないほど感謝しております。
しかし、最前線で活躍してくださっている病院、医療関係者は、全体の約4割だけです。病床不足が逼迫しても、最前線で闘い続けている方々に、さらにご負担がかかるだけです。
即ち、病院、医療関係者の約6割がコロナ禍に関われずに存在します。
これらの病院の方々も、「コロナ禍に関わりたくないから関わらない」わけではありません。
行政が法律を整備し、活躍できる環境を整えさえすれば、「医療崩壊」など心配する必要はありません。
病院に経済補助と物資サポートを約束すれば、多くの病院が、「コロナ禍の戦い」に参戦してくださるはずです。
もし、私が国のリーダーで、「緊急事態宣言」を出さなければいけないのであれば、それは、弱い立場の飲食店の方々にではなく、政府が、選挙対策のためにいつも忖度している「医師会及び病院連合のリーダーたち」に「緊急事態宣言」を発出し、病床とスタッフの獲得をお願いします。
そこで、政府と日本医師会に提案いたします。現在、コロナウィルスは、1、もしくは、2類感染症の範疇ですが、インフルエンザ等と同じ5類感染症に指定して、どの病院でも治療がし易い状況を作っていただきたいと思います。
もっと多くの病院が最前線に加われれば、「医療大国」である日本は、必ず、医療崩壊を回避できます。
イギリスをはじめ、日本より2桁多い感染者や死者を出している国々でも、医療崩壊せずに堪えているわけですから、日本は、国民が一つになり、協力し合えば、必ず、この「有事の危機」を乗り越えられるはずです。
日本医師会のリーダーの方々にお願いです。仲間を間違った形で忖度するために、国民に過度の自粛を強いることはしないでください。
今、医師会のリーダー方々がしなければならないことは、「まさかの時に備えて、「病床数の確保と人員数、スタッフの確保」です。
政府は、財政的に医師会をサポートしてあげてください。
国民の皆様、取分け、府民の皆様、飲食店が「苦しい試練」の最中にあります。飲食店、それに連なる関連業界を救えるのは、皆さんです。
馴染みの店を救うには、店に通うことも大切ですが、その店が集団感染を起こさないことが、最も大切です。
その為に、各個人が進んで自粛しましょう。自らの節制が大切なのです。
もう一度、お願いします。
「今、皆さんがすることは、ただ2つです。
・手洗いとうがいを外出ごとに丁寧に行う。
・外出はマスクをして、三蜜をさけて、ソーシャルディスタンスを保つこと。」です。
ワクチン接種も間近に来ています。
オリンピックも無事開催し、「コロナ禍に雄々しく立ち向かっている日本は、素晴らしい国である」ことを全世界に示そうではありませんか。コロナ禍からの勝利の日が近づいていることを示そうではありませんか。
以上のように、言い終えた時、頬に涙がつたわる冷たさで、夢・幻から、私は目覚めました。
本当の大阪知事と幻の中の知事では、意見が異なります。
コロナ禍は未曾有の出来事ですから、結果か出たとしても、どちらの判断が正しくて、どちらが誤った判断であるのか、たぶん、神様にしか判断できないでしょう。
しかし、これだけは確かな事です。責任逃れの布石を打つために、大阪府の尻馬に乗って、緊急事態宣言を出そうとしている他都府県の知事と違って、大阪府知事は、マスコミ等を通して、府民の前に立ち、しっかり情報を伝え、励ましてくれています。
たとえ、結果が芳しくなくても、コロナウィルスとの戦いは、インフルエンザと人間の争いのように、長い闘いになるでしょう。
大阪府知事は悩み、苦しみ、真剣に、府民のことを考えて決断しました。
この様に判断されたことは、結果が思わしくなくても、将来、コロナウィルスとの戦いに、「経験」として必ず役に立つでしょう。
役に立つ経験は失敗しなければ、得られないものだからです。