夕 焼 け 空 京 都
イギリス政府によると、「英欧州選手権で、サッカーの観客6000人以上のコロナ感染が明らか」になりました。コロナ禍中の実証実験とは言え、かなりの数です。
これは、デルタ株の感染スピードの恐ろしさを示していますが、イギリス国民の、「元の生活に戻りたい」と言う「焦り」も原因しています。マスクの着用、帰宅時の手洗い・うがいの徹底、三蜜を避ける、という「コロナを防ぐ原則」を軽んじてしまった事と、予防接種により、「感染者が激増しても、死者は増えていない」とは言え、予防接種への過信に起因するようです。
日本でも、コロナウィルスデルタ株が猛威を奮っています。マスコミ関係者の中には、「オリンピックを開催した為に、国民の気が緩んだことが原因」と断定する人がいますが、これは誤りです。
「人の行動範囲の制限」に疲れ、国民が反感を持った事が原因であって、オリンピックを実施とても、しなくても、遅かれ、早かれこの蔓延は、日本を襲っていたのです。
コロナウィルスは、これからも変異種を生みだし、インフルエンザのように、毎年流行するでしょう。もはや、行動制限では、コロナウィルスの撲滅は不可能なのです。
我々は、「ゼロコロナの幻」を捨て、経済を元に戻す為、「コロナと共に生きる環境」を整えていかねばなりません。
しかし、「事を急いても成功しない」ということを、イギリスは、この事件を通して示してくれました。
我々、特に、日本政府は、イギリスの失敗から学ぶべきです。
第一に学ぶべき事は、「予報接種を過信してはいけない」ということです。予防接種を受けたからと言って、「もはや感染しない」という誤解を持ってはいけないのです。「重症になりにくくなるだけだ」と肝に銘じる必要があります。
第二に、イギリスのように、ロックダウンしても「ゼロコロナ」にできないのですから、行動規制では、コロナ禍は終わらないのです。
原因は、弱い立場にある人々だけに行動制限がかけられ、経済的に追い詰められている状態に、国民が辟易的な感情を抱いているからです。
国民に蔓延している「コロナの為の行動制限に対する辟易感」を無くすには、「国民に対する行動制限をもっと厳しくする」のではなく、行動制限によって、経済的困窮に陥っている人々への救済を更に強化し、政府がリーダーシップを示し、日本医師会幹部が、「コロナと共に生きて行くための医療体制の見直し」に、本腰を入れることが先決です。
そうすれば、菅総理の言葉に、国民は耳を傾け、もう一度、心を一つにして、「マスクの着用」・「帰宅時の手洗いとうがい」・「三蜜を避ける」というコロナを防ぐ三原則に立ち返ることができるでしょう。
第三に学ぶ事は、「イギリス国民の勇気」です。予防接種が6000万回を超え、二回予防接種が完了したとはいえ、サッカー場を、マスク着用しないで、満員の観客で試合を強行するのは、無謀といか言いようがありません。しかし、前へ進むためには、失敗しなくては進めないのです。
日本国民の様に、何でも自粛していては、何も変わりません。
イギリスは全人類のために、実証実験を行ってくれているのです。この失敗を我々日本人も参考にしながら前進できるのです。
最悪は、「失敗を恐れて何もしない事」です。
「さあ、我々日本人も、失敗を恐れず、前へ進みましょう。」
前へ進むとは、「経済悪化のためこれ以上、自殺者・破産者を出さない政策、法整備」を完成し、日本国民の気持ちを一つにさせ、国民に、コロナ禍を防ぐための三原則をもう一度守る気持ちを取り戻させることです。
これがお出来になるのは、菅総理と医師会幹部だけです。