紫 宸 殿 京 都 御 所
菅義偉内閣総理大臣が活躍したのは、「コロナ禍という有事中」の激動の1年間だけでした。コロナ禍の中、他の大物政治家が、責任逃れで、前面に出るのを躊躇する中、菅氏は「貧乏くじ」を毅然と享受しました。
それにも関わらず、1年あまりの間に、菅氏が成し遂げた功績は目を見張るほど素晴らしいものでした。「デジタル庁の創設」、「オリンピック・パラリンピック開催」、「不妊治療の保険適用」、「対コロナウィルス用、安全性の高いワクチンを国民全員分確保」等、専門家も認める功績が多々存在します。
しかし、本日は、専門家とは違った私独自の目線で、「菅氏の功績」をふり返りたいと思います。本日は、「私目線の菅氏功績」を3例紹介いたします。
まず一つ目は、コロナ禍の中、日本は、「ワクチン接種スピードは、世界トップクラスを保持すること」が出来た事です。
これは、菅内閣総理大臣が、「ワクチン接種の打ち手問題」で、「超法規的措置」で、歯科医師・自衛隊員にも、ワクチン打ち手となることを許容したから成功した事です。
「民主主義を盲信する政治家や評論家」の中には、超法規的措置の施行に警笛を打ち鳴らす輩も居ますが、私は違うと考えています。
私の考えは、「民主主義よりも命を大切にする政治」ということです。
ノーベル賞より世界的に権威のある「イスラエルのヤドヴァシェム(諸国民の中の正義の人賞)」の受賞メダルの裏側には、「一人の人の命は、この地球より重い」と書かれています。
一部の政治家や評論家は、「超法規的措置が乱発され、独裁者が生まれたり、一集団が忖度され、独裁者や圧力団体が暴利を貪る」のを警戒するからでしょうが、
日本国民は賢い国民です。
超法規的措置は重い選択ですので、施行されるごとに、国民は吟味し、その「超法規的措置」が正しかったのか、誤った選択肢であったのか判断し、世論・選挙により、裁きを下すことが出来ます。
もし、菅氏が1995年1月17日の「神戸大震災」の時に、総理大臣であり、「超法規的措置で自衛隊をもっと早く動員していたなら、数多くの命が救出されていたのに」と思わずにはいられません。
2つ目は、原発事故で発生した処理水の海への解放です。
パーフェクトな汚水処理法が存在すれば良いのですが、他に選択肢はありません。「最大限安全な基準」にして、海に流すしか方法がないのです。
責任を取るのを恐れて、何もしない、ステレオタイプ的日本独自の政治家が数多く存在する中、菅氏は首相として、間違いなく起きる「反対運動」をも覚悟しながら、自らの責任と判断により、「原発事故処理で発生した汚水」を、現在最善と考えられる方法で、処理する決断をくだしました。政治家の責任逃れのために、今まで何度も後回しにされてきた方法で、菅総理が決行の決断をくだしたのです。
財政破綻が間近に迫っていても、圧力団体を恐れて、何もしなかった何処かの市長とは大違いです。
3つ目は、やはり、オリンピック・パラリンピックを開催し、大きな事故もなく、成功させた功績でしょう。
日本国民、特に子供たちが、オリンピック・パラリンピックのアスリート達から、夢と勇気、努力する大切さを得たことも大きい事ですが、全世界に「日本の技術の素晴らしさ」を示せた事は、感激で胸が熱くなります。
特に、オリンピック・パラリンピック開催時、「サイバー攻撃」に曝されたはずですが、オリンピック開会式で、「無数のドローンを操作・使用し、サイバー攻撃を撥ね退けてのパフォーマンス」は、圧巻でした。日本の「AI技術の素晴らしい平和利用法」を世界に示す事ができた一例です。
では、このように、功績を残した菅氏ですが、なぜ人気が無いのでしょうか。
たしかに、彼に、「雄弁に語るカリスマ性」が無かったことも事実です。
しかし、最大の原因は、「彼の足を引っ張る集団」の責任です。圧力団体、「日本医師会幹部」の責任です。
日本には、コロナウィルスに立ち向かっている素晴らしい医者や看護師が居ますし、コロナに立ち向かう「素晴らしい意志」を持った医師・看護師も数多く控えていました。
それでも、医療拡充は、この一年間ほとんどなされなかったのは、「日本医師会の幹部の責任」です。
政府は、予算も付けて「コロナ患者のための医療拡充」を図ろうしました。
しかし、「医療拡充」が実現しなかったのは、動こうとしなかった圧力団体、日本医師会の責任です。
専門家たちも、専門家会議で自粛させる相手は、飲食店・観光業等のみで、仲間意識の強い医師会に強行姿勢を取ることはありませんでした。
「デルタ株感染の猛威」も誤算でしたが、最大の原因は、「素晴らしい意志を持つ医師・看護師だけに押し付け、専門医会議が、圧力団体、日本医師会に気兼ねをして、飲食・観光業等だけに自粛をさせなければならなかった事が、最大原因です。
コロナの流行も、インフルエンザの流行と一緒で、人流にあまり関わりなく、気温・湿度、季節により流行が来襲し、無暗に飲食業や観光業等を自粛させても、効果が期待できないし、「ピークアウト」を過ぎるまで、「マスク着用、三蜜を避ける、帰宅時のうがいと手洗い等」、国民が自衛するしかないと、私は、ブログを通して再三再四、訴えて来ました。
上記のことは、将来、専門医たちの判断が誤っていた事を「歴史」が将来証明してくれるでしょう。
菅総理、お疲れ様でした。私は、「世襲議員たち」が総理大臣にカムバックしてくるのを望みませんが、貴方のカムバックは、心から待ち望んでおります。